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弱いだけでいいの?(2002年5月)


ふと思ったんですが、今の時代って、弱くてもいいんですね。正確には、もろいっていうか、fragileかもしれないけど。

椎名林檎がアルバムを出すらしいですが、過去2枚のアルバム、よく考えると、タイトルも内容も、すごいでしょ。浜崎あゆみだってそうだし、鬼束ちひろの 1stアルバムにいたってはタイトル、インソムニア(immsomnia. 不眠症)ですからね(不眠症になるくらいまで聞き込んでほしいっていう意味だったらしいけど、それにしてもこんな言葉がぽんと出てくるのって、すごい)。

街中は「癒し系」が、みんなそんなに疲れてるんだろうかっていうぐらいあふれてるし、人も、物のデザインも、なんか丸くてかわいいし、なんか、社会全体が、「透明」だったり、「きれい」だったり、「丸」かったりと、ゆるーい気がします。

高校生とか含めて、詩を書く人が増えてるようです。ポエトリーリーディングなんていって、自分で読んじゃう人も増えてる。まるのまんま自分は出せないけど、何かフィルターを通せば自分になれるというか、自分らしさが出せるというか、そういう感じ。そしてそこに弱さもあり。

手段も問わなくなってきた。カメラを持つ人、ペンを持つ人、絵を描く人、音楽を作る人…。とにかく、表現。私もこの流れに乗ってる気がします。

でもね、それはいいんですけど、何でほかの人が弱いのは、受け入れられないんでしょう?

当たり前のごとく、人ってみんな悩んでるし、大変だし、そんなもんの固まりなわけですよ。それを頭ではわかってるんだけど、どうしようもないみたい。

もしかしたら心理学ブームにもそれがあるかもしれないですね。

自分は弱くていい。ちょっとした他人の弱い部分も大丈夫。でも、本当に弱くなられちゃうと、とてつもなく困る。どうしたいいんだろ。そんな人がいっぱいいる気がします(そういうので心理学始めた人は、みんながっかりするだろうなあ)。

感受性が強いとか、ナイーブですねって言われて、喜ぶ人、いますよね。芸術家タイプとかさ。あれも不思議。

なんか病んでるような気がするんですけど。弱さとか、儚さとかそういうのにあこがれてるのかなあ。よくわかりませんが、とにかく不思議です。だって、面と向かって弱い、って言われるんですよ? 普通、困ったり、怒ったりはするだろうけど、喜びはしないでしょ。

とにかく、最近ってなんか、それに疲れるくらい、弱くていいんですね。時代なんですかあ…。

よくわからないけど、そんな時代に揺られてるんだなあ、とふと思ったりしました。

みなさん、どう思います?

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