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資格話、続報。(05年6月)


コラムで書くのもどうかと思いますが、早く書かないと決まっちゃうので、書きましょう。七夕前の大騒ぎです。郵政民営化話の裏で進んでいる、あの資格のお話です。

そう、前回のコラムで登場した「医療心理師」と「臨床心理士」という資格。法案の内容が明らかとなりました。法律の内容が明らかになった、といっても、あくまで[7月5日付朝日新聞]を読んで、つまり、新聞報道がベースなのでまだなんともいえませんが、何とか言えるレベルでコメントします。

まず、法律の名前は「臨床心理士及び医療心理師法(案)」になるらしい。前に「2つも資格ができるのはまずい」ってことは書きましたが、ここではさらに一歩進んでます。1つの法律で2つをくくるというのは実際問題、どうなのでしょう。

でもって、臨床心理士、医療心理師、どちらもその資格は終身制と決まったようです。

そう、つまり、一度資格を取ってしまえば、ぴちぴちだったギャルがおばあちゃんになっても、その資格を使うことができるようになったわけ。

現在の「臨床心理士」制度は5年に1度、更新することが求められています。そしてそのためには、様々な経験を積んだり、講習受けてみたりとか、まあ、それなりにお勉強することが必要です。

これは人間というものに関わる以上、常に知識や技術はブラッシュアップしていかなきゃいけない、という発想からきているものなわけで、そりゃそうだ、と臨床心理学を知っている方なら思うのではないでしょうか。臨床心理学を知らない人でも、医師や薬剤師で考えてみたら、最近のテクニックは知っておいて欲しいし、薬だってちゃんとわかっていてもらいたいですよね? 「ココロのお仕事」はとかく何がなんだかよくわからないですが、それと同じと考えてください。

が、今回の国家資格にはそれが完璧に抜けた。なんででしょうか、と思って新聞を読み進めると、この資格で更新制を導入すると、他の医療関係の資格(まあ、医師とか看護師とかその他諸々)で更新制の議論もしなくちゃならなくなるかも、そりゃやだな、っていう思惑がどうもこの裏にはあるらしい。

その議論、どこが問題なのよ、大いにしてこうよ、こんな時代なんだから!という感じなのですが、まあ、「大人の問題」ってのが登場なわけです。

で、法律が成立した場合、その施行日は来年(2006年)の4月1日となる様子。

現在はまだ国会に法律案が提出されていない段階で、[国会の議案一覧]を見ても、やっぱりどこにも載ってません。でも、新聞報道によれば、今国会中に提出ということですから、遅くても、8月13日までにはこいつの行方は決まることになりそうです。

この先、どうなることやら全然わかりませんが、やはりまだまだ注目はしておいたほうがよさそうですな。

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