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VAIO type U 開発秘話 [開発秘話]

こんにちは、担当者 T です。

5/16(火)の新 type U 発表から約 2 ヶ月半、ご好評のあまり当初の予定からは 3 週間近く延長して続けさせていただいたこの『type U:担当者が語る』ですが、本日でいよいよ最終日とさせていただくことになりました。

ということで、今回は初心に返り、type U の生い立ちについて語らせていただきたいと思います。

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PC に限らず、伝統的に「世界最小・最軽量」な製品の数々を世に送りだしてきたソニーには、「とにかく小さく軽く作る」ことが得意な人がたくさんいます。ソニーでは、小さい製品を開発したときに、試作機を水につけて出てくる泡が少ないほうが良い設計であり、泡が出てくれば「まだまだ小型化できる余地がある」と判断されてしまう、という象徴的なエピソードがあるくらい、小型軽量化にはこだわりをもつ開発者が少なくありません。

しかし、今回の type U に関して言えば、従来のバイオ U・VAIO type U に関わったことのある開発者は、ほぼ皆無に近かったのです。類似したジャンルで言うと商品企画担当とデザイナーが以前 CLIE に携わっていた経験がある、といった程度でした。中でも、type U のプロジェクトリーダー鈴木に至っては、バイオノート GR や VAIO type A(VGN-A シリーズ)などの開発を担当しており、むしろ「フルスペックノートといえばこの人」と見られている人だったほどです。

が、type A の開発が一段落し、マネージャーから鈴木が「今度は作りたいものを作れ。ただし、『トンガったもの』を」という指示を出されたとき、さまざまな方向性を検討した結果、最終的に作りたかったのは「とにかく小さいもの」でした。それは、ソニーの中では最も『トンガったもの』であり、『ソニーらしいもの』でもあったのです。やはり、一度は自分のブランドでいちばん小さいものに挑戦したい、というのが、ソニーの技術者の根底に流れる「血」なのかもしれません。

しかし、中には「小さいものなんて大嫌い」という技術者も、いなかったわけではありません。が、それは裏を返せば嫌いな「原因」さえ解決してしまえば、逆にそれまで大嫌いだったものでも大好きになるかもしれない、という開発の上で非常に重要なヒントとなるのです。どこに嫌いなポイントがあるのか?どこにストレスを感じるのか?それはそれで、貴重なアイデアなのでした。
例えば、小さいものが嫌いだった設計者曰く、「キーボードがないと何をしていいか分からず、そこにストレスを感じた」。こういったポイントをひとつひとつ押さえていくことで、新 type U の目指すべき方向性が見えてきました。小さいものが好きな開発者だけが集まって作っても、これはこれで「いいもの」にできないかもしれないのです。
また、今回の type U の開発チームは、商品企画や各設計チームのリーダー、デザイナーなど、VAIO 開発者の中でも特に個性の強いメンバーが集まっていたような気がします。それだけに「自分の意見に対するこだわりが強く、仕様をまとめあげるのが最も苦労したポイントでした」というのが、鈴木のコメントでした。

これらの意見や従来製品に対する市場の反応、そして実際のユーザーのみなさんからの声、そういったものを加味して新しい type U は現在の姿にまとまりました。
が、type U はまだまだ現在の姿が完成型だとは考えていません。もちろん「現時点での」最適解であると自負してはいますが、基盤となる技術や社会的なインフラ、あるいは文化といったものの進化に伴い、type U もまだまだ進化するものだと考えています。その時々の「最小・最軽量」をターゲットとし、より高いユーザビリティーを目指しつつ、最新の技術やソリューションを組み合わせた「トンガった」モバイル PC として、新たな世界を切り拓いていければ、と。

・・・・・・・・・・・・

この『type U:担当者が語る』、いかがでしたでしょうか。ソニーの担当者がこのような形で商品にまつわるさまざまなことを直接ご紹介させていただくというのはあまり前例がなかったため、不手際もあったかもしれません。が、ここまで大きな反響とみなさんの暖かい応援をいただいて、継続することができました。この場を借りてお礼を申し上げます。

この blog は本日をもって更新を完了しますが、これからは今までと同様に製品を通して私たちソニーの熱いメッセージを受け取っていただければ、幸いです。
この先また同じような形でお会いできるかどうかまだ分かりません・・・と書こうと思いましたが、実は、この blog のご好評を受けて「VAIO ホームページ」の HTML メールマガジン『VAIO E-News ストア通信』に、今後不定期に記事を書かせていただくことになりました。というわけで、引き続き担当者 T の記事を読みたいと思っていただける方は、ぜひ『VAIO E-News ストア通信』の購読をお願いします。

それでは、またお会いできる日まで。
どうもありがとうございました。

2006/8/5
担当者 T

2006-08-05 13:15 nice!(30) トラックバック(8)

「VAIOでボーナス! ダブルチャンスキャンペーン」結果発表! [キャンペーン]

こんにちは、担当者 T です。

本日は、先日締め切らせていただいた「VAIOでボーナス! ダブルチャンスキャンペーン」のうち、「アイデアでチャンス!」の選考結果を発表させていただきたいと思います。応募くださった方はドキドキしていらっしゃるのではないでしょうか?

応募総数は、「アイデアでチャンス!」が 366 件、「クイズでチャンス!」は 734 件でした。
発表の前に、まずお題をおさらいしておきますと、問題は下記のとおりでした。

私は、日々の生活における○○○○という瞬間にちょっとした幸せを感じます。それをモバイル生活でも味わうために、VAIO type U に○○○○というような機能を果たしてくれるアクセサリーをつけています。 私に○○○○くれるアクセサリー、ズバリ名前は○○○○。

ということで、「type U にアクセサリーをひとつ追加するとしたらどんなものがいいか?」をテーマに募集させていただきました。

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たくさんのご応募の中から、厳正な審査の結果、以下のとおり 3 賞を決定させていただきました。それでは、発表させていただきます。

<VAIOでボーナス! ダブルチャンスキャンペーン正解および当選発表>

■優秀賞(1 名):ややプーさん / ソニーポイント 150,000 beat プレゼント

モバイル PC に求められる三大要件は「薄さ・軽さ」「性能」「スタミナ」ということで、type U でもさらに高スタミナを実現したい方が多いのか、ソーラーバッテリーや運動エネルギーを電力に変換するなど「発電系」のアイデアも目立ちました。が、「微生物の力で自家発電する」という発想はこの応募のみで、着眼点的にもテクノロジー的にもひときわ光るものがありました。バッテリーに関する技術といえば、近年では燃料電池の実用化に注目が集まっていますが、ソーラーバッテリーやこのバイオ・バッテリー、あるいは CPU などの発熱をエネルギーに回生するなど、ナチュラルな資源をエネルギーとして利用し、より地球環境に優しくできると良いですよね。
地球環境に配慮したものづくり、というのは企業が社会に果たすべき責任として近年特に注目されていますが、それを使う人々の間でも地球環境に優しいライフスタイルに対する意識が高まっているように思います。その優しさも、評価のポイントになりました。

■斬新賞(1 名):konny さん / ソニーポイント 50,000 beat プレゼント

防水パックやお風呂ジャケットという応募がたくさんあったということは、中間報告でもお伝えしたとおりです。が、これは単なる防水ジャケットだけでなく、「水中ナビ」と「出会った魚をカメラで捕らえて名前を教えてくれる」というソリューションを加えて、ダイビングの新しい楽しみかたをパッケージとして提供しようとしている独自の視点が受賞に結びつきました。
水中ナビは既存技術の延長で実現できそうですが、画像認識というインテリジェント系の技術はこれから発展しそうな分野でもあるだけに、そういった先進性もポイントが高かったですね。

■おとぼけさん賞(1 名):どんさん / ソニーポイント 50,000 beat プレゼント

今回の選考作品の中で、審査委員の共感が最も多かったもののひとつがこれ。多くの方が、一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?発想の起点はちょっと「おとぼけさん」的なのですが、着眼点や実現する機能には非常に斬新なものがありました。また、「人としての尊厳と幸せをくれる」というフレーズも良いですね。もし、その緊急時に「近くにトイレはありません」という検索結果が表示されたら、そのときのショックは計り知れませんが・・・(笑)。
ちなみに、調べてみたところ「ドヴェイルバンニョ?」とはイタリア語で「Dov'? il bagno?」。意味は「トイレはどこですか?」だそうです。(^^;

という結果になりました。面白い投稿が多く審査員も非常に悩みましたが、最終的に選出された 3 つのアイデアは、中でも着眼点からアクセサリーのアイデア、ネーミングに至るまで際立ったものがありました。
この「アイデアでチャンス!」並びに「クイズでチャンス!」のご当選者、および「あなたのブログでチャンスを広げよう!」のご当選者には、ソニーマーケティング(株)より 8 月中旬頃メールにてご連絡し、ソニーポイントを発送いたします。なお、「クイズでチャンス!」および「あなたのブログでチャンスを広げよう!」の当選発表は、メールでのご案内をもって発表に代えさせていただきます。

たくさんのご応募、どうもありがとうございました。

2006-08-04 20:10 nice!(11)

type U 対談企画:「αマスターズ」 [対談企画]

こんにちは、担当者 T です。

以前、「type U をフォトストレージに」と題して、ソニーのデジタル一眼レフ「α」※と組み合わせた type U のフォトストレージとしての活用法をご紹介しました。
※α:アルファ

その後、私自身も人に見せたい写真を type U に入れて持ち歩いたり、初めて type U を見る人に「α」で撮った写真を type U で表示させて液晶の美しさをアピールしたり(笑)しています。実際にカメラマンの方やハイアマチュアの一眼レフユーザーの方からも、type U をフォトストレージとして「良いね」と言っていただけているのですが、具体的にどのあたりが type U の魅力なのでしょうか。
今回、同時期にソニー製品の blog を公開している縁で、「デジタル一眼レフカメラ“α100”徹底体験ブログ」を執筆されている「αマスターズ」の犬楠さん、豊田さんと対談する機会をいただくことができました。カメラに限らず、デジタルグッズ全般に高いアンテナをもつお二方は type U をどのように見ているのでしょうか?そのあたりを中心に、対談の模様をお届けしたいと思います。

・・・・・・・・・・・・

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写真左:豊田氏、写真右:犬楠氏

担当者 T(以下「T」): はじめまして!

αマスターズ・犬楠氏(以下「犬楠」): はじめまして。

αマスターズ・豊田氏(以下「豊田」): よろしくお願いします!

T: いきなりですが犬楠さん、今日の服装「シナバー」カラー(辰砂色;「α」のブランドカラー)ですね。さすが。

犬楠: あれ!?そういえばそうですね。意識してなかったので、偶然ですが(笑)。

T: シナバーカラーの細いラインが「α」のマウント周りのデザインに似ているので、狙ったのかと思いました。

豊田: そういえば、僕のスニーカーにもワンポイントで「シナバー」カラーが・・・。

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T: さすが「αマスターズ」ですね。どちらも差し色程度に使っているのがいいじゃないですか。

犬楠: 前向きな「期待感」みたいなものを想起させてくれるカラーですよね。

T: ところで、本題に移りましょうか。

豊田: 先日、「α100」を持って名古屋のほうへ旅行に行ってきたのですが、つい撮りすぎてしまったので 1GB のメモリースティック Duo では足りず、重要度の低い写真を選んで泣く泣く消して撮っていました。やっぱり、旅行にはフォトストレージは必須ですね。

T: カメラの画素数が多くなると、それだけ容量も大きくなりますからね。記録モードは何を使っていらっしゃるんですか?

豊田: 僕は 10MB の JPEG で全て撮影しています。「α100」はフルオートでも十分にきれいに撮れるので、オートモードばかり使っていますね。

T: RAW フォーマットで撮ったりすると、もっと足りなくなりそうですね。

豊田: 僕たちは、「αマスターズ」の前は「M2 マスターズ」として「Cyber-shot M2」で動画 blog をやっていたのですが、あのときもたくさん録るとメモリースティック Duo の容量がいっぱいになってしまうので、苦労した記憶があります。あの頃にフォトストレージ代わりにもなる type U があれば良かったんですが。

犬楠: 私は CF(コンパクトフラッシュ)派なんですが、いくら「Super Steady Shot」を搭載している「α100」とはいえ、ブレやピントズレなどの失敗に備えて同じアングルから 2、3 枚は撮っておくようにしています。その分、CF の容量消費も激しいですね。さらに、「α100」ではメディアがいっぱいになるまで撮れる連写モードもありますし。

豊田: メディアを 2 枚持っておいて、1 枚がいっぱいになったら type U に直接挿してデータを転送しながら、もう 1 枚のメディアをカメラに入れて撮り続ける、という使いかたが良いんでしょうね。

T: 静止画にしても動画にしても、良いシーンは一瞬を逃すともう巡り会えませんからね。ところで、フォトストレージとしての type U はいかがですか?

犬楠: 自分は撮影枚数が多くなりそうなときはノート PC を一緒に持ち歩いてメモリーカードのデータを移しながら撮っているんですが、B5 サイズとはいえけっこう荷物になるんですよね。このサイズで B5 ノートと同じように使えるのは便利だと思います。

豊田: 僕はノート PC を持っていないので、そろそろ買おうかと思っています。今日もここに来る前に、量販店で type U を見てきました(笑)。

T: このサイズで PC としてひととおりのことができますからね。プロカメラマンの方も、カメラやレンズ以外にフォトストレージとノート PC を携行する方が多いらしいんですが、type U なら場合によってはフォトストレージと PC をまとめられるんじゃないでしょうか。

豊田: 確かに、カメラを持っているときはフル装備で荷物がいっぱいになりがちなので、type U は小さくて便利だと思います。それに、初めての場所で撮影するときには、いちいち地図で探さなくても type U で地図を見ながら行けるのは良いですね。

T: 地図といえば、最近は地図と写真や動画を組み合わせる使いかたも増えてきていますよね。type U でも内蔵カメラで撮った写真に位置情報を付与して地図上に貼り付けることができるのですが、Cyber-shot や「α」用にもちょうど撮影した画像データに位置情報を追記できる GPS ユニットが発表されたところですし、地図×写真という楽しみかたは今後もどんどん増えてくると思います。

豊田: 山に写真を撮りに行ったりすると、似たような風景がけっこう多くてどこで撮ったか分からなくなることもありますからね。

犬楠: さらに blog との連携ももっと密接にできるようになると、可能性が広がりそうです。

豊田: 一般的なフォトストレージと type U の違いはどこにあると思いますか?

T: やっぱり、一番は液晶だと思います。画像データを単純にバックアップするだけでなく、写真の内容が確認できて、しかもそれが「鑑賞」できるクオリティーですから。最近のデジカメは本体に 2.5 型や 3.0 型のディスプレイを搭載しているものが多くなっていますが、type U の液晶はそれらとは画面サイズだけでなく、解像度やコントラストも違います。

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豊田: 確かに「α100」の「クリアフォト液晶プラス」も普通のデジタルカメラと比較すると十分きれいだと思うけど、実際に見ると type U の液晶は「違う」と感じますね。単純にフォトストレージとして使って写真の内容を確認するだけでなく、「みんなで見て楽しめる」というのは、新しい楽しみかたを提供してくれると思います。また、PC だからファイルの管理がしやすいですよね。

犬楠: デジタルカメラだと、メモリーカード内のファイルを一覧表示させようとしても一度にサムネイル表示させられる数が少なくて、表示にも時間がかかりますから。その点、PC だとエクスプローラーや「Picture Motion Browser」で高速に操作できるので、管理がラクです。確かに、type U のような高性能なモバイル PC をフォトストレージにするのは「あり」かもしれません。

豊田: 細かいブレやピントも確認しやすいですしね。手ブレを判断するときに、本体の液晶ディスプレイだと分かりにくくて、拡大表示させてブレを確認することが多いのですが、撮影のテンポが殺がれてしまいます。いちいち手ブレをチェックしないで、ブレの保険も兼ねてどんどん撮って、いっぱいになったら type U に入れて後から大画面で確認するほうが、撮影のリズム感という意味では良いような気がします。

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犬楠: (豊田さんが「α100」で撮影した写真を type U で鑑賞しながら)確かにこの液晶だと、ペンギンやコアラが 1 枚ごとに表情を変えているのがよく分かりますね。

豊田: でしょう?動物園にいるから撮られ慣れているのか、意識して表情を変えているんじゃないかっていうくらい、役者なんですよ(笑)。

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